井上寛照
1971年生。
兵庫県宍粟市出身。
医王山安養寺 代表役員/住職
NPO法人サイモントン療法協会 理事/関西支部長/認定スーパバイザー

父方の祖父は真言密教の僧侶、母方の祖父は曹洞禅の僧侶であり、真言密教と禅の文化を行き来しながら育ちました。

21才で真言宗の僧侶となったものの、僧侶として社会にどのように貢献したらよいか分からず、自分の生き方を求めて職を転々としました。

20年ほど前に、地元からの要望に応じて安養寺寺子屋を開設し、小学生から高校生までに学習指導や進路指導を始めました。安養寺寺子屋は江戸時代から断続的に続いてきたもので、時代に合わせてカスタマイズし、地元で一定の役割を果たしました。(2020年4月終了)
 
一方で、不登校・引きこもり・不安障害・うつ病などの心理相談を受けることも多くなり、心理カウンセリングの理論と技術を学び始めました。その縁で、公立病院の緩和ケア病棟などで、医療従事者やがん患者さんを対象に傾聴や臨床瞑想のボランティアに携わるようになりました。
 
ボランティア活動は好評で、医療従事者の精神的負担が少し軽くなり、ピリピリしていた病棟の雰囲気がずいぶん穏やかになりました。

ところが、40代女性のがん患者さんに関わるようになり、長い闘病生活の中で、何か生きる希望を与えたいと思うものの、どのように声をかけてよいのか分からなくなり、私自身の立ち位置が揺らいでしまいました。

「末期がん vs 生きる希望」にどう折り合いをつけたら良いか模索する中で、がん患者さんのために開発された米国発祥の心理療法・サイモントン療法に出会いました。

サイモントン療法を実践するようになり、それまでに抱えていた疑問が次々と氷解し、また同時に、自分自身の心身が安定感を増してくことを実感しました。

そして、2012年にサイモントン療法の認定カウンセラー、2017年に認定スーパバイザーとなり、がん専門の心理セラピストとして活動するようになりました。
 
サイモントン療法は、イメージ療法と認知行動療法を核に構成されていて、近年はマインドフルネス瞑想(仏教瞑想)も取り入れています。そのため、私自身もマインドフルネス瞑想を学び実践し、心理療法として取り入れるようになりました。

2015年に安養寺住職に就任して以降は、伝統的な宗教儀式も継承しつつ、マインドフルネス瞑想実践会や心理カウンセリングを通して、心と身体の調和を取り戻すサポートをすることにライフワークとして取り組んでいます。